■永松あき子
東京芸術大学美術学部建築科卒
同大学大学院美術研究科修了(建築設計専攻)
1993年より 画家 川口起美雄氏に師事 混合技法を学ぶ
■混合技法について
私が、画家川口起美雄氏に師事し、ルネッサンス期に生まれた油彩とテンペラによる混合技法を学び始めて10年になろうとしています。絵の具を何層も重ねて色を生みだすこの技法は、制作に慎重な取り組みを求めます。それでも、油絵の具の透明な美しさと、そこにテンペラを併用していくことで生まれ出る表現の豊かさ・奥深さは、私を魅了してやみません。
■空間表現
高校時代に1年間米国滞在した私は、自分が日本人であることを強く意識し、東京芸術大学の建築科にすすんでも外と内とが一体になった日本建築に心ひかれました。そのような独特の空間認識性や、「空・くう」「気・き」「間・ま」という目にみえない物を表現する美意識・空間表現性は、この気質・風土のなかで育ってきた私の大きな一部です。空間表現は私の最も大切にしていることですが、私は、空間を光や蒸気を含んだ空気の層としてとらえています。その空気の層を、透明な絵の具と不透明な白を多様に重ねて層を作っていくことで、様々な光の表現を伴った、より奥行きのある空間として表現するよう試みています。
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